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著者は「快楽」(1)もまた、神がなければむなしいということを体験的に証しています。
ここには世の人々が願うような楽しみを、良くも悪くもすべて記されていますが、それらを実体験した正直な結論が「見よ。すべては空しく、風を追うようなものだ。」(11)というのです。
(哲学の歴史の中には、『神がいないのならこの世には価値基準がない。ならば我慢するよりも快楽を求めよう。』という主張もありました。
実存主義という哲学を信奉するある人々も、『世の中はただ存在だけがあって普遍的な価値観などというものはない』という主張のもとに、自分の内側だけの世界に浸ったり、快楽主義に陥り不道徳な生き方を提唱するようにさえなってしまったのです。
伝道者の書は、「神がいない」という前提を持つなら、そのような生き方を否定できなくなると論じているわけです。)
私たちは、ああなったらいい、これが欲しいと色々な欲求や願望がありますが、そのような思いに惑わされないようにしましょう。
またここにあるように、事業の拡大、邸宅の建築、造園、農業、雇用者の加増、財産の拡充、資産の運用、芸術の享受などにいそしんでいる人は、むなしかったということのないようにしましょう。
それには、この書が後に記すように、「神を知る」ことと、「神を恐れる」ことです。
祝福を祈ります。
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